一般社団法人 日本医療防災技術研究所(DPTH)は、災害対応および医療活動支援において、革新的なソリューションを提供しています。DPTHは現場至上主義のもと、実証・評価・社会実装を進め、地域社会問題の解決に貢献しています。
ソリューションの構成要素

- 現場情報収集と可視化プラットフォームの構築
災害や医療現場の情報を迅速に収集し、レベル3からレベル4の詳細な可視化プラットフォームを構築します。これにより、現場の状況をリアルタイムで把握し、的確な対応が可能となります。 - 災害時のドローン運航管理のための機関連携
災害時におけるドローン運航管理を支援するために、DMAT(災害派遣医療チーム)との連携体制を整備し、実証実験を行います。これにより、効果的なドローン運用と安全な管理が実現します。 - 資機材・物資等の情報可視化・管理システム
災害対応拠点での資機材や物資の状態を可視化し、効率的に管理するシステムを開発・導入します。これにより、必要な物資の迅速な配布と管理が可能となります。 - 災害保健医療福祉活動情報支援システム・避難アプリとの連携
保健医療福祉活動情報支援システムや避難アプリと連携し、迅速かつ正確な情報伝達を実現します。これにより、災害時における避難指示や医療活動の情報共有が円滑に行われます。 - 自治体・消防・各省庁等との連携
自治体や消防、各省庁との連携を強化し、災害対応における指針や協定を策定します。これにより、災害時の対応力が大幅に向上します。
実証フィールドの選定と連携方法
DPTHは、実証フィールドの選定において以下の方法を採用し、自治体と協力して課題解決に取り組みます。
- 自治体との伴走型課題解決
自治体と共同で課題解決に取り組み、防災訓練などに実動参加することで現場の課題を見つけ出します。 - 地域性を考慮した社会実装の提案
地域の特性に応じた解決策を提案し、観光も含めた地域性を考慮した社会実装を進めます。 - 現場至上主義のボトムアップアプローチ
トップダウンではなく、現場のニーズを最優先するボトムアップアプローチで取り組みます。
連携の重要性
- 自治体と消防との連携
自治体と消防との連携を強化し、地域の災害医療コーディネーターや統括DMATとの協力を推進します。 - 地域医師会との連携
地域医師会と連携し、地域医療の課題を解決します。例えば、奄美大島では医師会内に未来投資勉強会を設置し、提言活動を行っています。 - 総合防災訓練への参加
自治体主催の総合防災訓練に参加し、警察や自衛隊、防災関係機関との顔の見える関係を構築します。
これまでの活動実績
DPTHは多くの実証実験と防災訓練に参加し、実績を積み重ねてきました。
年 | 訓練・活動内容 |
---|---|
2015年 | 大分県災害訓練(空撮・探索) |
2016年 | 沖縄県総合防災訓練(活動記録) |
2017年 | 千葉県災害訓練(医療資機材搬送・アセスメント) 沖縄県総合防災訓練(医療資機材搬送・DLによる人数カウント) 奄美大島実証(離島間医療資機材搬送) |
2018年 | DMAT関東ブロック訓練(医療資機材、物資搬送・大気測定) 千葉県災害拠点病院訓練(被災状況アセスメント) 沖縄消防訓練(空間センサー・化学薬品災害アセスメント) 宮崎県南海トラフ地震訓練(被災者アセスメント・避難所への物資搬送) |
2019年 | 沖縄県総合防災訓練(離島への離島資機材搬送・通信機器搬送 離島への血液製剤搬送) 内閣府実動訓練(DMAT訓練)(医療物資搬送・有人ヘリとドローンの衝突回避) |
2020年 | 熊本赤十字病院訓練(病院間医療資機材搬送) 熊本豪雨災害アセスメント及び物資搬送 上天草総合病院・御所浦診療所(血液搬送・検体搬送) |
2021年 | 沖縄総合防災訓練(アセスメント、医療物資搬送) 奄美大島BR実証計画 |
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